貧乏女優の舞台裏

根本陽子のブログ:芝居のこと・日々のこと・相棒のインコのこと。。。

  1話 おかしな呪文



ボクのどうきょにんは、ボクのイヤがることはしないよ、って言う。

でも、一人で留守番させたりするし、大好きなご飯もヘンなお菓子みたいのに変えちゃうし、おまけに朝はチっトモ起きてくれない。 起きてる!って思ったらヘンな時間に寝ちゃったりするしさ。 あのヒトを起こす仕事は、まいにちホント、大変なんだ。

それでも、ボクのどうきょにんは、イヤがることはひとつもしてないと思ってるんだ。 この間までボクのこと女の子と思ってたクセに。  カンケイないけどね。

最近、イヤなことがまたひとつ増えた。 ボク様のことを触ろうとするんだ。

あのヒトの手とか足とかにくっついてるツメはボクの恋人だし、あのヒトの手に乗って遊ぶのもスキだよ。 でも触られるのはイヤなんだ。


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両の手のひらでボクのことを覆う。 ぎゅっとニギったりはしないけど…

ちょっと…怖い…うぅぅ…こういうの、何てひょうげんするのかなぁ…ほんのうてきにフカイ? そう、そんなカンジ。 だからボクは、いっしょうけんめいあばれて逃げてやるのだ。

でもあのヒトにくっついてるツメはボクの恋人だから、いつまでも離れてるわけにはいかないよ。 ボクはナイトだからね、かのじょにご飯も食べさせてあげなくちゃいけないし。

だからすぐそばに行くんだ。 すると、あのヒトはまたボクを捕まえる。

 ひきょうだっ!

あんまりヒツコイから、ちょっとだけおとなしくしてみたんだ。

そしたら、あのヒトがヘンな呪文を唱えるよ。

「かきかき…はぃ、ぴぃちゃん、かきかき…」

そしてボクのあたまを、そぉっとなでる。

 …ん…

何かと思って、ボクもそぉっとあのヒトを見上げたんだ。 そしたら、ボクの耳の後ろをしょこしょこっとなでながら、また呪文。

「かきかき…怖くないよ。かきかき。」

……れ…… いまちょっとヘンな気持ちがした。

でもいけない。 このままでは術にハマってしまう。 あわててボクは手のひらの隙間をくぐって逃げ出した。

でも…さっきのあのカンジはなんだったのかな…

ちょっとだけ離れて、あのヒトの顔を見たんだ。 そしたら笑って 「まだ怖い?」 ってボクに聞いた。

…怖くなんかない。 怖いんじゃない。 怖いのかな…。 よく…わかんない。 でも、ただ ………イヤなんだ。

「ごめんごめん。 じゃ、お詫びにコレ差し上げます」

そういって、粟穂をくれた。

コレ大好きなんデス。 だから……つい夢中になってタベテシマッタ…






 …あ……怒ってたの忘れてた。



ひっ ひきょうだぁ~!!




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| おはなし : 白いインコと黄色いインコ | 10:36 AM | comments (0) | trackback (0) |