僕はね、芝居を現実社会と切り離してたところでは創れないし、また創ろうとは思わないんだよ。どこでどう切り結ぶか、なんだ。でも最近周りの俳優たちを見ていて、ここのところそれが希薄だったなって反省してるよ。社会のことを何も知らなさすぎるんだ。現実社会の“自分にとってのリアリティー”を持てなくちゃ駄目なんだよ。そしてそれは今の僕たちに必要なことだって思ってる。“芝居のことだけしか話せないような奴ら”じゃ駄目なんだよ。
彼女やね、Sさん(ルーマニア語の師匠)のように、自分の経験をきちんと喋れる、異業種だけれども仲間だって思える人たちがそばにいるってことは、僕らの財産なんだよ。今回のこともね、帰ってエイズのことをインターネットで調べようって気になるだろう。社会と切り結んでいくってそういうことだよ。動くのは“彼女のため”じゃないよ。僕らにとって彼女のような仲間は必要なんだ。田舎にいるのは良くないよ。
どんなことでもぶっちゃけて話せる僕らみたいなね、仲間が周りに必要だよ。彼女と話すとき、田舎から引っ張り出すっていう自分の態度をはっきりさせてから四方山話はしなさい。人との関係をね、いい加減にしちゃだめだよ。 |